
確かな一歩、継続の力
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鳥取市医療看護専門学校では毎年カリキュラムの一環として課題研究発表会を行っています。これまで課題研究発表会は卒業年度学生が中心でしたが今回は専門職としてのキャリア形成の意識付けを強めたいと考え2 年生及び卒業生にも発表に加わっていただきました。発表は授業や実習、臨床現場で学んだ様々なテーマについて口述発表やポスター発表するものです。発表者は学科ごと数名のグループや個人に限られますが、発表会では在校生全員が皆で見て聞いて、さらにお互いの意見を交換する場となっています。本年度は「確かな一歩-継続の力」を全体テーマに臨床現場や実習の中から問題を提起し、解析、究明、先行研究論文検索、考察等を行い議論しまとめて発表します。この様な課題研究は臨床現場で日常的に行われており、臨床研究に直結するもので、これからの長い医療人としての礎になります。
次世代を担う若人の真摯な研究発表に対してご指導ご鞭撻を賜れば幸いです。
各学科課題研究テーマ
看護学科:研究から始まる看護の知
看護研究は看護の質の向上を目指し行われます。学生は、日々の看護行為に対して疑問をもち、科学的根拠に基づき評価するというプロセスを通して、研究の力を養っていきます。今回の発表を、生涯、「より良い看護の提供」を目指し、新たな看護の知の創造に繋げられる一看護師としてのキャリア形成の第一歩になることを期待しています。
理学療法士学科:探究心を育む
臨床で求められるものは、専門的な知識や技術に加え、職業観や探究心を持って、責任ある言動が実行できる人材と考えます。研究を通して、可視化されにくい専門職人としての内面性を磨き、真のプロフェッショナルを目指します。
作業療法士学科:作業療法士の資質を探る
近年、医療や福祉においてAI やロボット技術は日進月歩で進化している。また作業療法の世界においてもAI やロボット技術の導入が拡大している。しかし、テクノロジーが進化しても作業療法士としての資質は不変である。研究を通して探求心を育み作業療法士としての資質を探る。
医療福祉総合学科:創造と実践の研鑽
医療福祉サービスの内容が多様化される中、医療福祉総合学科では課題研究学習をとおして専門職としての「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」を身につける自己研鑽に励んでいます。2 年間の専門学習の集大成として発表いたします。
口述演題
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オプティカルフローを増強させた視覚刺激が高齢者の歩行速度に及ぼす影響
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色彩環境が注意力と巧緻性に与える影響について~作業面の色が食事動作にもたらす変化~
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デイサービスセンターでのリズム体操の実践~運動意欲を湧かすための取り組み~
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旅行に行く事を目標に息苦しさの進行をいかにくい止めるか~ COPD 症例を通じて~
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褥瘡発生,再発予防に対する褥瘡対策委員会の問題~より効果的な褥瘡対策のための第一歩~
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産後ケア外来チームの活動報告
ポスター演題
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病院・学校周辺におけるバリアフリーの調査と課題
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過疎地における地域高齢者の買物状況の調査報告~買物拠点減少に伴う生活への影響の考察~
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音楽によるリラックス効果に持続性があるか
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片脚ホップ動作に伴うKnee in-toe outの関係性
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座位行動と呼吸機能の関連性について
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セルフモニタリング法を用いた運動支援プログラムが若年成人の運動習慣と活動量に与える影響について
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足部アーチとスポーツ障害の関連性について~成長期のサッカー競技に着目して~
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重症心身障害者との意思疎通のために合図を用いた関わり
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難聴のある高齢者の自尊心に,変化を及ぼした1 事例
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リハビリ期患者の自発性を高める援助~整容ケアが活動意欲の向上につながった一例~
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せん妄により自己抜去を繰り返す患者の看護~概日リズムを整え安心感をもたらす援助~