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2019年度 課題研究発表会
ポスター演題

新規ユニバーサルスポーツ“バッグオン”普及に向けて

キーワード:バックオンユニバーサルスポーツルール普及
作業療法士学科
堀川 智哉/武信 祐哉/田中 雄大/牧田 卯月

はじめに

気軽に楽しむことの出来るレクリエーションの一環として,20世紀後半にニュースポーツという分野が考案された.ニュースポーツにはグランドゴルフ,ゲートボール,ソフトバレーボール等,今では馴染みのあるものが数多く挙げられる.ニュースポーツによって得られる効果として身体機能,精神機能,交流機能,活性機能等があり作業療法の治療的要素として重要である.

本校作業療法士学科(以下,OTS)2期生が,ボールを台の上に乗せ得点を競う“バッグオン”を考案した.今回このニュースポーツ普及していくことを目的に距離の測定や点数基準などの基本ルールの確立を行った.また,広報活動の一環として,本校の学園祭において“バッグオン”体験を行い,意見を頂くために,アンケートを実施した.

方法

<対象者>
OTS3,4期生:男女(20~25歳)
各10名計20名
<道具>・バッグオンセット一式
・メジャー・椅子
<手続き>
実施者(OTS4期生10名)までの距離を3日間に分け150cm,125cm,1mごとに10球ずつ投げてもらい距離測定を行った.ボールが台に乗った数が50%に近い距離をルールとして決めることにした.
<分析方法>
それぞれの距離で載った数の確率を計算した.

結果

測定の結果1mの距離で測定を行うと52%であった.さらに,その他のルールとしてボールを置く位置,制限時間(1球30秒以内)の設定.また,様々な条件で加点を追加することによりゲーム性があり楽しめるのではないかと考える.

考察

以上より,“バッグオン”の普及を目指すにあたり,詳細ルール,投てき距離を1mに決定した.今回は普及を目指すため,健常者を想定してルール決めを行ったが,ボールを置く台の高さや位置によって段階付けができると考え,リハビリテーションにも繋がるのではないかと考える.リハビリテーションやレクリエーションとして“バッグオン”を使用するときには今回の決めた距離を基準に距離を設定することで難易度も調節でき,楽しんでもらえるのではないかと考える.

また,本校の文化祭で“バッグオン”体験ブースを設け,今回のルール設定,距離の基準を基に,2~50歳代の35名以上の一般の方に体験してもらった.そして,アンケートの結果,4.7/5点の高い評価を得た.今回の体験ブースだけでなくチラシ配りなどの広報活動も並行して行った.今後“バッグオン”を実施する中で,筋活動やその他心身機能,ADLへの影響も検討が必要である.

まとめ

上記につき,様々な年齢層や障がいを背景とする対象者に広報活動する中で確立し,スポーツ以上の有用性について今後も研究を進めたいと考える.

参考文献・引用

  1. 1)石川幸生:生涯スポーツとしてのニュースポーツクロリティーの研究.唯学書房,東京,2010.

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