【作業療法士を知ろう!③】作業療法士のリハビリPart1
前回までは作業療法士の「作業」についてや、「からだ」のリハビリだけではなく「こころ」のリハビリも行うことをお伝えしました。
【作業療法士を知ろう!②】こころとからだのリハビリテーション を見てみる!
今回は実際に作業療法士がどんなリハビリを行うのか、お伝えしていきます。
■生活に必要!基本的な動作機能を改善!
作業療法士は、病気やケガの直後から対象者の方と関わり、リハビリテーションを行います。
どんなリハビリがその人に必要なのか、どんな方法だとその人の症状に合わせたリハビリが出来るのかを考えます。
病気やケガ、こころの状態などは人によってそれぞれ違います。
一人ひとりの「こころ」と「からだ」の症状を把握し、それぞれに合わせて基本的な動作のリハビリを行うのも作業療法士の仕事になります。
例えば生活の中で行う基本的な動作では、
●自分ひとりで住宅の中を移動する
●お箸やスプーンなどを使って、自分で食事をする
などがあります。
●自分ひとりで住宅の中を移動する
病気やケガによっては以前のように思うように体が動かない場合があります。住み慣れた住宅でも段差や階段が大変に感じることもあります。
対象者の方が自宅で段差につまずいたり、転んだりすることがないように、日常生活動作訓練(障害物をまたぐ訓練)などのリハビリを行いサポートします。
リハビリ以外にも、より過ごしやすい住宅にするために作業療法士の視点でバリアフリー住宅改修の話し合いにも参加したりします。
鳥取市医療看護専門学校では実際に地域のバリアフリー点検を授業の一環として行い、いろいろな視点からバリアフリーについて学びます。
●お箸やスプーンなどを使って、自分で食事をする
食事をするときにみなさんはお箸やスプーンを使いますよね。
これは知覚といって、食事=お皿やお箸を使う=食べ物をお箸で口に運ぶ この動作を頭で理解して行動しています。
病気や障がいによっては知覚機能が低下したり、認知機能が低下してしまう場合もあるので、作業療法士は機能改善のサポートや新しく他の機能が低下しないよう予防します。
他にもお箸を持ったり、スプーンを握る力を指先の「作業」を通してリハビリを行います。
作業療法士は生活する上で必要な基本となる運動的要素や、お箸やスプーンを使うなどの知覚・感覚的要素などを様々な「作業」を通じてリハビリを行います。
対象者の方にとって必要な「作業」を考え、「その人らしく」活動できるよう将来を見越してサポートしていくとても素敵なお仕事です。