【作業療法士が解説】 ゲームで起こる身体のトラブルと“疲れない身体の使い方”
はじめに
ポケモン、ウイイレ(eFootball)、フォートナイト、APEX、スプラトゥーンなど、 ゲームは年齢を問わず楽しめる最高の趣味です。
しかし、
- 親指が痛い
- 手首がしびれる
- 肩こりがひどい
- 長時間プレイすると頭痛がする
- 姿勢が崩れて腰が痛い
こうした“ゲーム特有の身体トラブル”を抱える人が増えています。
作業療法士は、 「手の使い方」「姿勢」「反復動作」「環境調整」 の専門家。
この記事では、人気ゲームを例にしながら、 ゲームで起こる身体のトラブルと、その予防方法を解説します。
① ゲームで起こりやすい身体のトラブル
1. 親指の痛み(スティック操作・ボタン連打)
代表例:ウイイレ、スプラトゥーン、ポケモン(Aボタン連打)
- スティックを倒し続ける
- ボタンを連打する
- 細かい操作を繰り返す
これらは 腱鞘炎の典型的な原因です。
特にウイイレは
- 右親指:スティック操作
- 左親指:方向操作 で負担が大きい。
2. 手首の痛み(スマホゲーム・FPS)
代表例:原神、プロセカ、APEX、フォートナイト
- 手首を反らせたまま固定
- 画面を支えるために手首に負担
- マウス操作の反復
→ 手首の腱に負担が集中し、痛みやしびれが出やすい。
3. 肩こり・首の痛み(姿勢の固定)
代表例:すべてのゲーム
- 画面に集中して前のめり
- 首が前に出る
- 肩が上がる
特にポケモンの厳選やレイド周回など、 “長時間同じ姿勢” が続くと、筋肉が固まりやすい。
4. 腰痛(座りっぱなし)
- 椅子が合っていない
- 猫背
- 座面が低い
- 長時間の固定姿勢
FPSやRPGの長時間プレイで起こりやすい。
5. 目の疲れ・頭痛
- 画面との距離が近い
- ブルーライト
- まばたきの減少
特にスマホゲームは 目の酷使 が大きい。
② 作業療法士が教える「疲れにくい身体の使い方」
1. 親指は“押す”ではなく“転がす”
スティック操作は 押し込む → NG 転がす → OK
- 親指の腹で操作
- 力を入れすぎない
- 反復動作の負担が激減
2. 手首は“まっすぐ”が基本
手首を反らせると腱に負担が集中します。
改善ポイント:
- コントローラーは“握る”より“支える”
- 手首は軽くゆるめる
- スマホは両手で持つ
3. 肘を体に軽くつける
肘が浮くと肩が上がり、首こりの原因に。
- 肘を体に寄せる
- 肩の力を抜く
- コントローラーを体に近づける
→ FPSのエイムが安定する効果もある。
4. 30分に1回の「マイクロブレイク」
プロゲーマーも実践している方法。
- 肩をすくめてストン
- 手首を回す
- 親指を軽く広げる
- 目を20秒休める(20-20-20ルール)
1分でOK。 これだけで疲労が溜まりにくくなる。
③ ゲームを快適にする“環境の工夫”
1. 椅子の高さを調整する
- 足裏が床につく
- 肘が90度
- 背中が丸まらない
これだけで腰痛が激減。
2. モニターの高さを目線に合わせる
首が前に出るのを防ぐ。
- モニターを少し高く
- スマホは目の高さに近づける
3. グリップを太くする
親指の負担が大幅に減る。
- コントローラー用グリップ
- スマホ用リング
- 自作のグリップテープ
4. 片手操作が必要な人への工夫
作業療法士ならではの視点。
- スマホスタンド
- コントローラー固定具
- ボタン配置の変更
- リモートシャッターの応用
→ 片麻痺の方でもゲームを楽しめる。
④ 作業療法士が支援した“ゲーム好きの実例”
片麻痺の方がポケモンを再開
- スマホスタンド
- ボタン配置の調整
- 片手で操作できる工夫 → レイド周回ができるように。
ウイイレで親指を痛めた高校生
- スティック操作の改善
- 手首の角度調整
- 肩の脱力 → 痛みなくプレイできるように。
FPSプレイヤーの姿勢改善
- モニター位置
- 肘の位置
- 肩の力の抜き方 → エイムが安定し、疲労も減少。
⑤ まとめ:ゲームは“身体の使い方”で驚くほど快適になる
ゲームは楽しい趣味ですが、
- 手の使い方
- 姿勢
- 道具の工夫
- 休憩の取り方 で疲れ方が大きく変わります。
作業療法士は、 「好きな趣味を続けるための身体の専門家」。
ゲームをもっと快適に、もっと長く楽しむために、 身体にやさしいプレイ方法をぜひ取り入れてみてください。








