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2024年度 課題研究発表会
ポスター演題

ピクトグラムに関する理解度の調査

キーワード:ピクトグラム医療情報伝達
医療福祉総合学科
東島 向日葵/坂野 裕次郎/奥平 公太/高木 望汝/坂本 俊輔/阪田 里菜

はじめに

現在病院では, 多種多様性に合わせた設備や体制が整いつつある. その中で直感的に情報を伝達できるピクトグラムがある. ピクトグラムとは単純図形の組み合わせから構成され, 非言語的コミュニケーション手法の一つとされている1). 医療現場においては電子カルテシステムと情報連携したピクトグラムを用いて患者情報の正確かつ迅速な情報共有を行い, 業務が改善されたとの報告もある. そのため我々は医療従事者を目指す学生が, ピクトグラムをどの程度認知し, 理解しているかを解明することにした.

 

対象および方法

対象者は, 鳥取市医療看護専門学校に在籍している全生徒(374人)とした.Forms を使用し作成したアンケートをQR コードで読み取れる形式にして匿名で回答をもってのうち同意を得た83名を研究対象とした. 質問数は全部で11問あり, 記号問題は視認性, 記述回答は認識度や識別性を調査するものとした.

  ②  ③

 

  ⑤

 

 

結果

①から⑤ , ⑩の回答で「はい」を選んだ結果は次の通りである. ①回答者83人(100%), ②回答者83人(100 %), ③ 回答者83人(92 %),④回答者83人(63%), ⑤の回答者83人(94%),⑩回答者80人(74%)であった. 記述回答は⑥回答者72人のうち15人が「100種類」⑦回答者74人のうち複数回答を含めた「赤」が51人, ⑧回答者71人のうち21人が「オリンピック」, ⑨回答者60人のうち12人が「緊急時」, ⑪回答者63人のうち24人が「わかりやすい」,「わりやすくするため」が最も多い回答だった.

 

考察

識別性を調査した結果, 赤や黄色など警告色の回答率が高く認識度にも影響していると感じた. また言葉や文化の壁を越えた非言語的な伝わりやすさが重要だと考えた. 難易度を選定したが⑤(ヘルプマーク)は医療関係に属する者を対象としたため視認性が比較的高かったのかもしれない. 今回, 医療従事者を目指す学生に対して認知度が高かったので, 次の臨床の場で活用する場面が増えることを期待する.

参考文献・引用

  1. 村上ま比呂ら: ピクトグラムを用いた新ADL 表が多職種スタッフの利用者満足度と病棟内転倒率に与える影響に関する調査研究. 愛知県理学療法学会誌, 3 5 ( 2 ); 1 4 5 ‐ 148,2023.

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