【理学療法士が解説】遠藤航選手の「リスフラン靭帯完全断裂」とは?手術内容・復帰時期・リハビリのポイント

遠藤航選手のケガは「リスフラン靭帯の完全断裂」
2026年2月11日のサンダーランド戦で負傷し、左足のリスフラン靭帯を完全断裂したことが精密検査で判明しました。
リスフラン靭帯は足の甲の“要(かなめ)”となる靭帯で、ここが切れると体重支持が困難になる重症のケガです。
遠藤選手は 人工靭帯による再建術(InternalBrace™) を選択し、日本で手術を受けています。
リスフラン靭帯とは?
リスフラン靭帯は
- 内側楔状骨
- 第2中足骨 を強固につなぐ靭帯で、足のアーチ構造を支える中心的役割を担います。
この靭帯が完全断裂すると
- 足の甲の強い痛み
- 歩行困難
- 足裏の内出血
- 中足部の不安定性 が生じ、自然治癒はほぼ不可能とされています。
受傷シーンと発生メカニズム
サンダーランド戦で相手のクロスを防ごうとした際、左足が強制的に外側へねじれたことが受傷原因と報じられています。
リスフラン損傷は
- つま先立ちで強い荷重
- 足の甲を踏まれる
- ひねり+荷重 などで発生し、サッカーではまれですが重症化しやすい外傷です。
遠藤選手が「人工靭帯」を選んだ理由
治療選択肢は
- プレート固定(後で抜去手術が必要)
- 人工靭帯による再建(抜去不要・復帰が早い)
遠藤選手は W杯に間に合わせるため人工靭帯を選択。 プレート固定だと「外す手術+追加3か月のリハビリ」が必要になるためです。
人工靭帯は
- 早期荷重が可能
- 復帰まで約3か月
- 再手術不要 というメリットがあり、近年トップアスリートで増えています。
復帰時期の見通し
人工靭帯再建術の一般的な復帰目安は 約12〜14週間(約3か月)。 遠藤選手は
- 5月末のCL決勝
- 5月31日の日本代表戦(アイスランド戦) を復帰ターゲットに設定しています。
医学的にも「ギリギリ間に合う可能性がある」とされています。
リハビリの流れ(一般論)
理学療法士の視点から、人工靭帯再建後の典型的プロセスをまとめると:
0〜2週:固定・腫脹管理
- 松葉杖歩行
- 足部の腫れ・痛みのコントロール
2〜6週:部分荷重〜全荷重へ
- 足部アーチの再教育
- 足趾・足関節の可動域訓練
6〜10週:筋力・固有受容感覚トレーニング
- 片脚立位
- バランス訓練
- ランニング開始(痛みがなければ)
10〜12週:競技動作へ
- 切り返し
- ジャンプ
- ボールトレーニング
12週〜:実戦復帰
Jリーグ選手の例では 約12週間で公式戦復帰したケースもあります。
サッカー選手に多い受傷パターンと予防
- つま先立ちでの強い踏ん張り
- 相手に足の甲を踏まれる
- 着地時の不安定性 が典型的。
予防ポイント
- 中足部の安定性トレーニング
- 足趾の把持力強化
- 足部アーチの維持
- スパイクのフィット調整
まとめ
遠藤航選手のケガは「リスフラン靭帯の完全断裂」で確定。
人工靭帯による再建術を受け、復帰目標は5月末。 理学療法士としては、人工靭帯の選択は「W杯に間に合わせる」という目的に最も適した判断と言えます。





